トラブルが多い秋の肌

秋のスキンケアは保湿が要

秋のスキンケアのポイントは、夏の間に強い紫外線や汗などでダメージを受けた肌を修復しながら、乾燥にも対処すること。これはお肌にとって、とても大切です。しかしただの保湿では不十分。この時期に必要なスキンケアの重要なポイントについて紹介します。

1.夏のダメージを徹底的に解消

夏は肌がもっともダメージを受けやすい季節です。強烈な紫外線、汗と皮脂、メイクの汚れ、ついついこすってしまった傷跡。これらの刺激で肌は炎症を起こしたり、「活性酸素」を発生させたりして、シミ、しわ、たるみなどの皮膚老化が少しずつ、確実に進みます。
消防士が火事を消すときに大量の水をかけるように、夏のダメージを受けた肌も抗炎症効果のある浸透のよいローションを朝晩たっぷり使って、肌のダメージを鎮めましょう。さらに、活性酸素を抑える成分と美白効果のある美容液をプラスすれば、夏肌ダメージの回復を早め、秋冬も透きとおった美しい肌を維持できます。

2.保湿成分もさまざま

保湿用化粧品にはヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸、セラミドなどさまざまな保湿成分が配合されています。これらの成分が角質層にしっかりと浸透し、長時間うるおいをキープできる製品であるかどうかを確かめて使いましょう。保湿効果は、肌の柔らかさで実感できます。効果の高い化粧水なら、使用開始から3日くらいで感じるようになり、洗顔後も突っ張らなくなります。
刺激が少なく、角質層の深いところから皮膚表面まで、トータルで保湿と保護を考えた保湿用化粧品を選びましょう。

3.肌の保湿因子

肌の表面は、皮脂腺から分泌された皮脂(トリグリセリドや遊離脂肪酸、スクワレンなど)が全体を覆い、保護しています。ところが、空気に触れたり紫外線があたったり、常に「酸化」のストレスにさらされています。
角質層にある角質細胞は、核のない死んだ細胞の抜け殻のようなもので、ケラチンという線維状のたんぱく質からできています。角質細胞にはアミノ酸類などの天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor)が多く含まれ、水分を蓄えて角質層の柔らかさを保つのに役立っています。角質細胞の間には、角層細胞間脂質といわれるセラミドを中心とした脂質が水を挟み込んで、何層も重なっています。肌のうるおいを保つためには、皮膚表面から「皮脂」、「角質細胞」、「角層細胞間脂質」の3つが重要です。なかでも最も水分量が多く、また失われるケースの多い角層細胞間脂質のセラミドの維持が、肌のうるおいを保つ上で非常に大事であることがわかってきました。

4.セラミド不足に要注意

セラミドは年齢とともに肌細胞での生成力が低下します。アトピー性皮膚炎の人は、もともとセラミドの生成力が低いといわれています。その結果、バリア機能が低下し、外部からの異物の侵入や内部からの水分蒸散を早めてしまいます。セラミドの生成を促し、角層細胞間脂質の量を増やすことで、保湿力だけでなくバリア機能もアップすることが期待できます。

セラミドの種類

化粧品に配合される保湿成分のセラミドにも大きくわけて「天然セラミド」、「植物性天然セラミド」、「バイオセラミド」、「合成セラミド」の4種類があります。肌への馴染みのよさでは、「天然セラミド」が優れており、肌が本来持つセラミドの生成力を高める効果もあるといわれています。

5.界面活性剤と皮膚バリア機能

敏感肌(かぶれをおこしやすいデリケートな肌)、乾燥肌(夏でもカサカサする肌)、不安定肌(かぶれ、乾燥、ニキビなどを繰り返す肌)。このような肌状態を起こす大きな原因に皮膚バリア機能の低下があります。皮膚バリア機能にもっとも重要な役割を果たす角層細胞間脂質は、界面活性剤によって洗い流されやすいので、毎日使う洗顔料はなるべく刺激が少なく、皮膚表面の汚れを落とすだけのものがおすすめです。

また一般に、化粧品に含まれる乳化剤も界面活性剤の仲間です。美容に有効な成分が入っていても、乳化するために含まれる界面活性剤が肌の刺激になることもあります。肌に負担がないか確かめ、1か月間使い続けて肌質が安定するものを見つけましょう。

界面活性剤とは

界面活性剤は水にも油にも溶ける性質があり、水溶性成分と油溶性成分を混合するための乳化剤として、また油汚れを落とすための洗浄剤として使われます。石油を原料とした化学合成の界面活性剤は洗浄力が強いだけでなく、肌への刺激も比較的強い傾向にあります。